企業生命30年を伸ばす方法
企業は継続することが前提である(継続企業の前提)
しかし最近の企業は30年続けばいいほうで、100年企業に近づくにはどうしたらよいのでしょうか?
創業してから30年後、マーケットのズレをどのようにして時流にのせるのか。経営者を含めた組織の学習思考の展開が問われます。
新しい価値を創造し、価値の内製化を含めて独自性・世界標準の技術・技術の蓄積・小さいな組織・同族企業・マーケティング・収益構造の見直しが必要です。
老舗企業の3社の特徴
カンブリア宮殿を視聴していて中小企業である3社の特徴がとても似ていると感じました\(◎o◎)/!
カイハラ株式会社
会社HP→http://www.kaihara-denim.com/
テレビ東京の説明記事→https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/business/entry/2019/020394.html
国内シェア50%以上、ユニクロ、リーバイスやエドウィンといったジーンズメーカーにデニム生地をおろす広島県福山市にあるデニム素材の一貫生産・販売を行う企業。創業は1893年。
株式会社能作
会社HP→https://www.nousaku.co.jp/
テレビ東京の説明記事→https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/business/entry/2019/020269.html
富山県高岡市にある錫を中心とした金属製品を製造・販売を行う企業。創業は1916年。
株式会社天童木工
会社HP→https://www.tendo-mokko.co.jp/
テレビ東京の説明記事→https://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/2019/1031/
山形県天童市にある独自の加工技術と多彩なデザインの家具を製造・販売を行う企業。創業は1940年。
老舗企業の組織の学習思考の変化
3社の特徴はそれぞれの創業のビジネスを超えて、新しい技術やマーケットを開発したことにあります。
カイハラはもともと絣(かすり)製造をしていて戦前・戦後を通じてモンペなどに多く使われ大いに儲かったそうです。しかし、時代とともに売れなくなり現会長の貝原良治氏がジーンズの時代がくると予感しデニム生地の製造に着手したのでした。
そして、現在はジーンズと言えばという企業と取引を行う企業に成長し2018年の売上は約182億円とのこと\(◎o◎)/!
能作は、もともと鋳物工場で仏具とか茶器関係が非常に多かったそうです。そこへ現社長の能作克治氏が、当時目の当たりにしたことは、工場見学に来て鋳物職人を見た親子が勉強しなればあんな仕事に就くことになるのよという一言で、すごくショックを受けられたそうです。
そこから、優れた自社製品を作ろうということで錫を使った商品の製造がはじまりました。錫で作ったベルが売れに売れ、行き着いた先は食器。そこからの躍進で売上は14億を超えるという。
天童木工は、戦時中は弾薬をいれる木箱を製造していました。戦後は、「成形合板」という加工技術で、公共事業なども多く受注しその優れた技術力によりデザイナーのオファーも殺到しました。しかし、公共事業の減少により2度の大きなリストラも経験し、新たな挑戦を展開しています。
3社とも地域のリーディングカンパニーとして、先進的に活躍されています。とくに製造なので技術の蓄積が新商品への付加価値として転嫁されており収益構造も十分に構築されています。
製品ライフサイクルは導入→成長→成熟期→衰退期を経ています。
3社とも同じように製品ライフサイクルが起こっていると思います。この衰退期に新しいマーケットを創造しているかが大きなポイントです。
カイハラならデニム生地、能作ならば錫を使った食器、天童木工なら形成合板の技術による木工といった新しい知恵を手に入れています。継続する企業は、経営者が新しいことへのチャレンジを行うことにより企業30年よりも伸びて100年企業かそれ以上に模索を続けることができるようになっています。端的に言えば、「売上が上がり利益が出ている」ということです。
価値の内製化に成功した3社は、まさに思考し、経営につながったということです。
ここでは、経営者の学習効果の測定として新しい市場を手に入れたということです。顧客のニーズにあった商品を、顧客に販売した結果、儲かったということです。
1970年代まで大量生産・大量消費→思考は停止?
1980年から2000年バブル崩壊、不況時代→思考は崩壊?
2000年代はさらに複雑な時代へ(´;ω;`)ウッ…
経営者や組織は、時代にあわせて学習することが大事であるという結論に達します。
学習をすることにより、時代の変化に対応できるということをまざまざと見れた良い事例でした。
3社の経営者の、思考の柔軟性には地方企業「でも」、大都市や世界を相手に戦えるということでもありますね。
あとがき
いいものが売れるのではなく、売れるものがいいものだ。
売れる仕組み作りの奥は深い。そして長く続く企業こそ、過去のリソースに捉われると反対に怖いということでもあります。
失敗事例は世の中にあまりでませんが、成功事例からも学ぶことはできます。
そう、「学ぶことはコストゼロ」(#^^#)