経営は実行、戦略プロセスを理解する

経営を実行するための実行の本質とは、コアとなる3つのプロセス、人材プロセス・戦略プロセス・業務プロセスがあります。

あらゆる企業はこのプロセスがサイロのように孤立しています。

経営者はこのプロセスに重大な責任を持たないといけません。

今回は戦略プロセスを勉強しましょう\(゜ロ\)(/ロ゜)/

「経営は実行」、この言葉にすべてが集約されます

「2003/2/1 経営は実行: 明日から結果を出すための鉄則   (著)ラリー・ ボシディ,(著)ラム・チャラン」

経営は実行: 明日から結果を出すための鉄則 | ラリー ボシディ, 高遠 裕子 |本 | 通販 | Amazon

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戦略プロセスを理解する

人材プロセス、業務プロセスを連動させるのに戦略プロセスはかかせません。

優れた戦略を立案するには、いかに実行するか、それがほとんどの企業では理解されていません。

戦略は、現場が実現できることが大前提であり、現場の思考とかけ離れた戦略は絵にかいた餅となる。

戦略の中身と細部は、その実行にもっとも近い人たち、市場や資源、強みや弱みを理解している人たちの考えを前提に決めるべきだ。

本書よりP201

高慢な戦略家は無能である(;゚Д゚)

リーダーは、戦略を策定するにあたり、目標達成に必要なことができる能力が組織にあるのか、どうすれば目標を達成できるのかを問いただなければならない。

本書よりP202

『現実を直視する』、経営の実行はここから始まります。

戦略を現実的なものにするには、人材プロセスと連動させなければならない。

戦略計画の具体的な項目は業務計画(業務プロセス)と連動させ、組織内の各部分が協力して目的地を目指すようにしなければならない。

本書よりP202

戦略は分厚い本のような説明資料になってはいけません。

どんな戦略も、いくつかの柱、つまり五つ前後の主要コンセプト、それを規定する行動に要約できる。

~略~どんなに高度な戦略も、柱さえ明確にできれば、その核心は1ページで説明できる。

本書よりP205

「2012/6/23  良い戦略、悪い戦略 (著)リチャード・P・ルメルト, (翻訳)村井 章子」では良い戦略とは「良い戦略とは、単純かつ明快である」と説明されています。

事業部門の戦略と企業レベルの戦略の違いを理解しておくことは重要だ。(本書では事業部門の戦略が中心)

企業レベルの戦略は各事業部門に経営資源を配分するための手段となる。

本社幹部は、事業部門レベルで策定された戦略に付加価値をつけなければならない。

企業レベルの戦略は、その企業のカベーつまりその企業が行なう事業や一般的な活動領域決めるものである。

本書よりP206~207

事業部門は戦略の策定にあたり、自部門の方向性を具体的に示さないといけません。戦略計画書の策定をします。

戦略は50ページ以下にまとめ、わかりやすくすること、その柱は1ページにまとめられるはずだ、と本書より。

(1ページにまとめられない理由)

戦略が複雑なのではない。戦略を複雑に考えているだけだ。戦略自体は複雑なものではない。どんな戦略も最終的には、いくつかの単純な柱にまとめられる。

本書よりP209

戦略は、どこへ向かうのかを決めること・・・(;゚Д゚)

戦略を効率的なものにするには、それを実行する人たち、すなわちライン部門が策定すべきだ。スタッフ部門はデータの収集や分析ツールの活用などで支援できるが、戦略計画の中身の策定に責任を負うのは各事業部門の幹部だ。

本書よりP209

やはり戦略計画は現場で作らないといけません。

現場を知らない戦略は使い物になりません。経営者は十分に注意しなければいけません。

事業部門幹部は、日々、事業に携わっているので、事業環境や組織の能力を熟知している。このため、アイデアを取り入れる、どのアイデアが市場で通用し、どれが通用しないかを見極める、組織が新たに習得するべき能力を理解する、リスクを評価し、代替案を検討し、計画にあたって考慮しておくべき重要な問題を解決する、などの点で絶交の立場にある(これができていないことが、きわめて多い)。

本書よりP209

事業部門幹部の役割は重要ですね\(◎o◎)/!

もちろん、誰もが優れた戦略家になれるわけではない。だが、事業やそれを取り巻く環境を総合的に理解した幹部の指導の下で何人かが集まり、実行の文化の柱である活発的な議論を行えば、全員が何がしか貢献できる。そして、議論に参加することは誰にとってもプラスになる。

本書よりP219

実行の文化で重要なもの、それは「率直な対話」\(◎o◎)/!

優れた戦略策定プロセスは、実行とは何かを幹部が学ぶ格好の仕掛けとなる。変化を察知する能力が向上する。紙に書かれた戦略を読むだけでは、こうはいかない。事業や外部環境について学ぶ。データや事実を知るだけではなく、分析方法や判断の活用法をつける。戦略はどうやってまとめるのか。どうすれば整合性がとれるのか。真実を見抜き、判断と直感を磨く。間違いからも学ぶ。「想定について議論したとき、変化を見落としたのはなぜか」。こうしたことを議論すれば、活気と連帯感が生まれる。そして、こうした議論によって生まれるエネルギーで、戦略プロセスが強化される。

本書よりP210

戦略計画を事業部門幹部とメンバーで対話しながら練っていく。そしてそれぞれが自分のことのように対応する気持ちになっていくのは当然だろう。

しっかりした戦略計画を策定するには、以下の質問に答えなければいけません。

外部環境をどう評価するか

SWOT分析、3C、ファイブフォースなどなど分析ツールはいろいろありますね。

どんな事業も政治・社会・マクロ経済環境が変化するなかで行われている。そのため戦略計画では、外部環境をどのように想定するのかを経営陣が明確に示す必要がある。事業部門の幹部は、事業を取り巻く環境を慎重に調査し、深く理解しなければならない。

本書よりP213

既存の顧客や市場をどの程度、理解しているか

現場から離れるほど、顧客や市場が見えなくなりますね\(◎o◎)/!

事業部門の人間は、事業を内側から眺める傾向がある。製品をつくって売ることしか頭になく、顧客のニーズ購買行動を見失いがちだ。大事なのは、購買を決定するのは誰かを理解し、その購買行動を理解することだ。

本書よりP214~215

利益を上げながら事業を成功させる最善の方法は何か、成長を妨げるものは何か

当社にとっての価値は何か、顧客に何を提供するのか、市場との対話、未来への投資、意思決定は重要だ(;゚Д゚)

新製品を開発すべきか。既存製品を新たなチャネルで新規顧客に販売すべきか。他社を買収すべきか。他社とくらべてコスト競争力はあるか。コスト競争力を高めるために、どんな生産性向上計画を実施しているのか。

本書よりP215

競争相手は誰か

競争戦略上、他社と競争しない独自性をもつことが有効だが他社の状況や情報は必要だ"(-""-)"

ポーターのファイブフォースで、同業他社、売り手、買い手、新規参入者、代替品で検証はしておきたいですね。

企業は競争相手の反応を過小評価することが多い。

つまり、適切な質問をしなかったために競争相手を過大評価し、機会をつかみ損ねているのだ。

本書よりP217~219

自社に戦略を実行できる能力があるか

そもそも、戦略を構築する事業部門幹部が実行できない戦略を作ることも問題であるが(;゚Д゚)

驚くほど多くの戦略が失敗しているのは、組織としてその戦略を実行するだけの能力があるかどうか、リーダーが現実的な評価をしていないからだ。

本書よりP219

戦略計画を実行するうえで、何が重要な中間目標になるか

経営環境は日々変わります。本書では、9.11テロ当時でした。リーマンショック、コロナ、地震など経済環境は一瞬にして変化することをこの20年の間に経営者は理解しています。

戦略計画に現実を反映させるのが中間目標だ。戦略を実行するなかで、中間目標が達成できない場合には、リーダーは、そもそも戦略が適切だったかどうかを考えなければならない。

本書よりP222

優れた戦略計画には柔軟性がある。一年に一度、計画を立てるのは危険だ。とくに、市場が計画の予定を待ってくれない、サイクルの短いビジネスでは。途中で何度もレビューを行なえば、進捗状況を確認し、今後、何が必要になるのかを把握できる。事業部門のリーダーが、戦略計画に最初から参加しなければならない理由のひとつはここにある。

本書よりP222

事業部門のリーダーは、戦略計画を絶えず現実と照らし合わせて検証する。

本書よりP222

短期と長期の整合性がとれているか

戦略計画は、競争環境の変化や、自社の強みや弱みの変化に合わせて、臨機応変に実施していかなければならない。それには、短・中期の課題と長期の課題を明確にしておかなければならない。期間を区切って課題を把握することによって戦略計画は現実的なものになる。短期と中期の成果を考えておくことは、将来を築く礎になる。

本書よりP223

両利きの経営は重要です\(◎o◎)/!

事業が直面している重要な問題は何か

改めて事業の理解、先を読む力は重要です。そして何より問題についても「率直な対話」が必要です( ゚Д゚)

どんな企業でも重要な問題、申告な打撃を受けかねない問題や、新たな機会の活用や目標の達成を妨げる問題をいくつか抱えているものだ。こうした問題に対処するには、調査、検討が必要になる。戦略計画にこうした需要な問題を盛り込んでおけば、戦略を見直す際に準備が容易になり、議論の焦点が絞りやすい。

本書よりP226

どうすれば持続的に利益を上げられるか

自社の「売れる仕組み」をきちんと理解しているか、重要です(;゚Д゚)

どんな戦略も具体的な事業の原理、つまり現在から将来にわたっていかにして利益を上げていくかを明確に示さなければならない。それには、現金(キャッシュ)、利幅、回転率、売上高伸び率、市場シェア、競争上の優位性といった基礎を理解することであり、これらの組み合わせは、事業ごとに違う。

本書よりP229

戦略計画は数字をいじることではない、重要なのはアイデアをより一層実務に落とし込むこと。

そういった意味で、戦略を考えるうえでの質問や対話が有意義であるのは明白です。

・異なる需要レベルでの価格決定。顧客は差別化された製品にプレミアム価格を支払うか。

・現在および将来のコストとコスト構造

・運転資金として必要なキャッシュ

・収益の伸びを強化するに必要な対策。

・製品を市場投入するために必要な投資。

・次世代製品開発のための技術への継続的投資。

・競争相手の価格動向。

本書よりP230

戦略は、売上高が前年比よりも10%アップ、、、とかそういう話しではないですね。

戦略とは、組織の存亡に関わるような重大な課題や困難に対して立てられるもの「2012/6/23  良い戦略、悪い戦略 (著)リチャード・P・ルメルト, (翻訳)村井 章子」です。

戦略レビューを理解する

事業部門が作り出した戦略をそのまま実行するのではなく、「戦略レビュー」を行ないます。

CEOとかCOOとかCFO、その他取締役でレビューを行い最終意思決定又は修正がされるのでしょう。

事業部門の戦略レビューは、戦略プロセスのなかでもっとも重要な社会的仕組みだ。戦略をテストし、有効性を確認する場として最後から二番目のものである。現実世界での最終テストに挑む前に、軌道修正する最後のチャンスになる。そのため、戦略レビューは包括的で、双方向でなければならない。主な関係者全員が出席して自分自身の考えを述べ、実行の文化の柱である活発な対話のなかで、しっかりした議論が行なわれなければならない。

本書よりP233

議論を終えるときは結論を出し、戦略を担う各人が責任を明確にしリーダーはレビューの結果を周知し絶えずフォローすること。

戦略レビューは対話の場であり、アイデアや去年の計画の実行な話もする必要があります。戦略レビューでの質問は具体的です。

各事業部門は、競争相手についてどの程度詳しく知っているか

企業経営は情報戦ですね"(-""-)"

戦略レビューで競争相手の分析が必要なのは言うまでもない。しかし、競争分析では、業界の力関係やコスト構造、市場シェア、ブランド力の差、流通チャネルの力など、過去の事実を重視しがちだ。ほんとうに重要なのは、競争相手の実績データの数々ではない。いま何をし、つぎにどんな手を打ってくるのか、リアルタイムの報告だ。

本書よりP236

・営業部隊は優れているか?

・市場シェアは拡大のために何をしているか?

・当社製品にどんな対抗手段をとってくるか?

などなど、いろいろありますね・・・

組織の戦略実行力はどの程度強いか

戦略を実行できる営業マンやエンジニアがいるかどうか、検証が必要です( ゚Д゚)

戦略プロセスと人材プロセスの密接な連動は、とくにこの点で重要である。

本書よりP238

戦略計画の焦点がぼやけていないか、焦点が絞られているか

商品・サービスの種類は乱立していないか、収益の共食い又は過剰なコストかかる可能性もあります"(-""-)"

事業範囲の拡大によって成長を目指す場合、製品やサービスの数を増やしすぎて、対応が追いつかなくなることが少なくない。

本書よりP239

・力の分散を避けるには何を優先すべきか?

適切な戦略計画を選んでいるか

この戦略は正しいのか、重要な質問です"(-""-)"

戦略を誤り、適切でない事業に参入している企業が少なくない。実行力がどれほど優れていても、採用した戦略計画が既存の能力と合わなかったり、高いコストで能力を取得せざるをえない場合、失敗するリスクは大幅に高まる。

本書よりP240

・この戦略は市場の現実に合っているか?

・この戦略は組織の能力とかみ合っているか?

・手に負えない数の戦略を追いかけているのではないか?

・この戦略で利益を上げられるか?

対話を重ねながら戦略が理に適っているか、諮る必要があります( ゚Д゚)

戦略レビューは企業の進むべき方向を具体化するのに役立つ。将来有望なプロジェクトに資源を割り当て、それほど有望でないプロジェクトの資源を減らす根拠となる。

本書よりP243

人材と業務の関係は明確になっているか

さぁ、戦略レビューも大詰めです\(゜ロ\)(/ロ゜)/

ここまで述べたことをすべて達成できるかどうかは、戦略プロセスを人材プロセス、業務プロセスとしっかりと連動させられるかどうかにかかっていた。これらの三つの理解を深めれば、戦略が能力に見合ったものなのか、収益を確保できる可能性が十分あるのかについて、より適切な判断ができ、何を捨て何を優先させるべきかがわかる。

本書よりP243

戦略と業務の関係については、業務計画の最初の数ページに新戦略の方針、必要な経営資源、翌年の四半期ごとに実行すべき計画が書かれていますと、本書より。

優れた戦略計画は業務計画に落とし込まなくてはならない。

業務計画を検討する際には、わたしは戦略計画にざっと目を通し、業務が戦略と連動しているかどうかを確認する。業務計画の最初の三ページには、戦略計画の要約があるのが望ましい。戦略計画で合意された点は、速やかに業務計画に移すべきだ。

本書よりP245

人材、戦略、業務とコアの3つの絡みを理解する、経営者は勉強しないと・・・( ゚Д゚)

前述の過程で、絶えず以下の質問をしていれば重要な問題を忘れないはずだ。適材を適所に配置しているか。リーダーは協力し合えているか。必要な人材は揃っているか。実行に必要な生産資源、資金、技術を持っているか。

本書よりP247

そして最も大事なことは、、、最後までフォローすること\(◎o◎)/!

あとがき

事業部門が戦略を構築し、経営者がレビューを行う。

実行の文化は対話により戦略計画をよりブラッシュアップする。

何事も想定内で収まることはないが、想定外のことが起こってもすぐに軌道修正できる環境は重要です。

次回へ続く~!

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